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ウォールデン7 上階へ [スペイン建築旅行]

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バルセロナの集合住宅、ウォールデン7の日本語の記事はネット上でも少ないので、建築君のためにしつこくUPしていきます。

2階へ上がってエントランス方向を見た写真です。

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渡り廊下やバルコニーが複雑に作られています。

日本で言う所の「特定光庭」を思い出します。
日本では超高層住宅を設計するときに室内にスプリンクラーを付ける必要がありますが、特定光庭を造ればそれが免除されるというものです。

まあ、ここバルセロナでそのような法令が有るとも思えませんが、レイアウトを見る限り、各住戸を3辺以上外気に面させるために大きな縦穴を複数配置していると考えられます。

完成が1970年代ですので、エアコン等の空調器機にたよらない住環境の提供のため、各住戸が外に面する面積をいかに多く取るか、を意匠と合わせて作り上げているのだと思います。


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中央のエレベーターシャフトのある縦穴。

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下階が明るくなるように、上階へ向かってセットバックしています。

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外廊下は広いところは1.2mほどですが、狭い所は70センチほど。
各住戸の玄関前には植木などが飾られています。

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廊下の一部は広くなっていて、住民がテーブルや椅子などを置いて屋外でくつろげるようになっています。

GAドキュメントのリカルド・ボフィル特集に掲載されている住戸平面図によると、共用部分は複雑な構成ですが、住戸のユニットは長方形に納まって、室内は意外にも大人しいようです。

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この手摺壁の高さが非常に低くて、16階建てとしてはちょっと怖いですが、眺望を見るには良い高さでもありました。

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下階が見渡せるところもあって、上下階の住民の交流も生まれそうです。


ネットで見学予約できます。
http://www.walden7.com


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