鎌倉で倉の形のデザイン オウチ39 [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

オウチ39は今日で最終回です。
イエ型の白い外観は倉のようでもあります。
設計者の石川淳は湘南地方出身です。(といっても山側ですが)
住まいが近かった事もあり、子供の頃には母に連れられて頻繁に鎌倉寺巡りをした記憶があります。
その時に見て来た、お寺の白壁や倉の表情が好きで、独立1番目の作品となった2001年竣工のYケンネルを切妻型の白い壁の家でデザインしたのが今に至る始まりです。
YケンネルのWEB
http://www.jun-ar.info/y-kennel/
高校時代も鎌倉ですごしましたので、鎌倉は特別な思いのある場所です。
そこで計画出来る機会を得る事が出来て大変嬉しい案件でした。
おとなりのスターバックスは既に鎌倉のランドマークですが、同じようにランドマークになれたらいいなあと思いを巡らせています。
石川淳建築設計事務所
鎌倉ポルタムさん店舗夜景 [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

鎌倉ポルタムさん=オウチ39のブログUPですが明日で最終回です。
写真は夜景の店内。竣工写真ですので何も物がありませんが、現在はもっと小物たちが増えて楽しげな雰囲気となっていると思います。
当事務所のお施主様たちも何組かこのお店に行かれたようです。
石川淳建築設計事務所
店舗夜景 [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

オウチ39も終盤で夜景の写真です。
木製ドア初めの設計時はガラスの入った框戸だったのですが、木の縦張に変更されて完成に至りました。
現案の方がプールへの抜けが強調されて良かったと思います。
扉の取っ手は大工さんに作ってもらったタルキを切って取りつけたシンプルなものです。
石川淳建築設計事務所
ウオールナットフローリング [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

床の仕上げはウオールナットのフローリングです。
写真の現像具合によって、上の写真と下の写真のように違って写りますが、肉眼でみた感じは上の写真程度の明るさに見えます。

キッチンは工務店さんが安く手配できるリクシルの製品を採用しました。
石川淳建築設計事務所
リビングとつながる屋上バルコニー [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

2階リビングから見る屋上バルコニーです。
段差は1.2mほどで向きは東向きです。
写真の階段の下は中二階の廊下に抜けていて、シャワー室の入り口前あたりにリビングからの光が届くようになっています。

バルコニーの「向きは東向き」ですが、これが南向きだと熱負荷が高くて夏場暑くて大変です。
東に向けることで直射は少なめでありながら「空」をリビングに取り込みます。
ちなみに上の写真は階段登り口に黒のフラットバーの手摺りが追加工事で付けた写真で、下は取り付け前の写真です。
石川淳建築設計事務所
空のみえるバルコニーとつながるリビング [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

2階リビング、お施主様の家具が入った写真です。
左の黒の階段を上ると屋上バルコニーがあります。

屋上バルコニーはリビングから半層あがったレベルにあり、リビングと一体感のあるバルコニーです。海岸であがる花火が見える方向に作られていて、パーティーなどにうってつけ。
石川淳建築設計事務所
2階リビングダイニング [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

OUCHI-39の2階リビングです。
対面式キッチンで背面に造作の吊り戸棚を取り付け。
レンジフードは勾配天井に合わせて造作でハコを作って中にレンジフードを納めています。
奧のベンチは既存のギャラリー時代に使っていた物で、お引越前まではリビングに、お引越後に屋上バルコニーに移動しました。
さて、天井ですが、左前方の勾配がきつくなっているところが、道路側の立面の「切妻」型の屋根のところです。キッチン部分は天井高さが必要なので、勾配を緩くして軒高さを上げています。
石川淳建築設計事務所
スキップしたリビング見上げ [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

階段途中から見上げです。
右の腰壁がキッチンで、リビング床高さが中二階の和室入り口開口高さよりちょっと低めとしています。
リビングの床下は天高1.4m未満の収納庫になっています。
石川淳建築設計事務所
スキップしたリビングから見下ろし [オウチ39・鎌倉店舗併用住宅]

2階のスキップして上がったリビングから中二階の廊下を見下ろします。
手前の開口が昨日UPした和室の入り口で、その先の開口はトイレとシャワー室の開口です。
「スキップフロア」というと部屋の真ん中で上下に分かれている派手なイメージがありますが、スキップすることで上下階を上手くつなげる事に本来のスキップの必要性があります。
今回はリビングから少し下がったところにプライベート感の必要な部屋を配置して、段差の容積は収納庫にあてています。
また、店舗の吹抜もこの段差分があてられています。
和室とシャワー室の上は(この先のブログに出て来ますが)屋上バルコニーになっていて、リビングと半層違いの屋上になっています。
住宅は商業建築では無いので、派手さを求める必要はありません。
合理的な空間の配置と機能と、そして住んで使う時の楽しさが加わればベストだと思います。
石川淳建築設計事務所