設計・施工 12ヶ月で完成 [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
夜景外観写真、斜めに見たところです。
四角い外観に斜めの屋根を載せた様子がわかる写真です。
2014年の11月にラフ案のご提案をしてから竣工の2015年11月まで12ヶ月で完成しました。
施工も、いつも工事をお願いしている数社の中から相見積もりで決定し、工期6.5ヶ月ほどでスムーズに完成しました。
偶然ですが、ここから500mほど離れた場所でまた新しい住宅の工事を始めます。
ご縁のある地域なのかも。
ハコノオウチ08はこれにて終了です。
石川淳建築設計事務所
7.5畳ほどのルーフテラス [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
ルーフバルコニーです。
広さは7.5畳ほどで、広々としています。
床はFRP防水で周囲は立ち上がりの手摺り壁をたちあげ、その上にスチール製の手摺りを廻します。
これだけ見るとコンクリートの住宅のように見えます。
10年ほど前だと、FRP防水の場合は面積の制限がありましたが、今では信頼性が上がった事から、木造でもこのように広く作れます。
こちらが室内側。
「ハコノオウチ08」ですが、実は主な屋根は三角屋根です。
北側の高さ制限から斜めに切り取られた変形切妻で、道路側にテラスの平場でハコ型に見せています。
窓は以前にも書いた防火サッシュですが、標準で熱線反射ガラス(LO-Eガラス)になっています。
そのため、外から見ると少々緑色に見えます。
石川淳建築設計事務所
防火サッシュでくろうします [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
ルーフテラス前のキャットウオーク見返しです。
横長の滑出し高窓や引き違い窓、下階では立て滑出しの縦長窓を使用していますが、数年前からの防火サッシュの種類の激減には設計者として苦労します。
先日リクシルの開発担当さんが商品開発のための聞き取りで、設計者が欲しいサッシュについてお話しをする機会がありました。
たとえば、数年前ならアルミサッシュで出来た正方形のFIX大窓もこの家ではスチールサッシュで製作として作っています。引き違い窓も以前は3本引きや背の高いサッシュも利用できましたが、今は防火サッシュにそれらはありません。
引き違い窓でも少々大きめを選んだだけでシャッター付のものしか無いありさまです。
以前、一般の人とお話していて、「最近の家は窓が小さいし、出窓もないですね」と言われました。「防火サッシュから大きい窓は無くなり、既成品の出窓も無くなったからですよ」とご説明したが、びっくりされていました。
そんな理由もあり、最近の建築雑誌をにぎわせているのは、防火指定のない郊外都市に建っている作品ばかりになってしまった訳です。
石川淳建築設計事務所
ルーフバルコニーへのキャットウオーク [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
ルーフバルコニーへ上がるキャットウオークです。
窓は引き違いの窓を2連並べてにじり寄って外へでるような高さです。
東向きで、直射は午前だけで、その後は安定した光をリビングへ届けます。
床を透明にした事で、下から見上げで空も見え、光も通ります。
木の梁を通して、木の根太を等ピッチで入れて、ポリカーボネート板を敷いてあります。
普通の木造床の組み方と変わらないので、工事費が優しいです。
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エアコン後付け工事 [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
ルーフバルコニーへ上がる階段上から見下ろし。
手摺りはいつものスチールパイプの溶接で製作したものです。
中央上にロフトの横スリット開口が見えます。
壁にエアコンが付いていますが、エアコンの付け位置はいつも悩みます。
本工事に含んでエアコンを工事すればデザイン上一番良い場所へ取り付けできますが、その分工事費がUPします。入居後工事で量販店で付ければ費用は安くなるのですが配管の工事など、限界があります。
今回は付ける位置は意匠、効き目、等を考えると現在の位置がベストで、配管はロフト室内側に露出取り付けすれば建物裏側まで目立たずできるようにしました。
最近は量販店のエアコン工事屋さんは「工夫をして取りつける、目立たせず取りつける」という手間の掛かることを極端に嫌がるようで(量販店から工賃を値切られているからでしょう)設計時に判断がむずかしいです。
また、ハシゴで登って工事するような時も、量販店の系列によって、引き受けるところと、やってくれないところがあるようです。
初めから建築工事の見積に入れておけば問題無く綺麗に納まるのですが、お金だけ比べてしまうと「手間」を見ている分高くなるので、全体の工事費を案配しながら減額している時などはまず目の行ってしますところです。
今回は引き渡し直前にお施主様手配の量販店工事でしたが、前記ロフト内露出配管方式で、リビング側は綺麗におさまりました。
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ルーフバルコニーへ [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
階段を上がってルーフバルコニーへ向かいます。
階段は例によって木造で作っています。
スチールで作るより太く厚くなりますが、コストは鉄よりずっと安くでます。
又、ササラ板でささえる単純な構造として大工手間が増えないような配慮のデザインです。
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天井高1.4m未満のロフト [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
可動ハシゴを上がってロフトの中です。
収納量確保のためのロフトですが、法令的には床面積の1/20未満の窓しかつくれません。
それもあって、リビング側に開口を設けて、リビングの光を入れて照度を取っています。
大きく正方形などの開口にする案もありましたが、収納内の荷物が見えすぎるのを防ぐため、また手摺りも兼ねる事にして、腰高壁を立ち上げて南の横スリット高窓と寸法を合わせてみました。
天井高さは1.4m未満のみなさんご存知小屋裏物置ですが、ここでは1.37mになっています。
締め切ってしまうよりも空気の流れがあり収納としては良いのでは、と考えています。
さて、そのスリットから下を見下ろした様子。
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ロフトへはしご [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
ロフトへのハシゴです。
トイレのドア前に下りる形で、通常は天井に収納してあります。
製品のハシゴなので動作は軽くて良いのですが、収納時に天井に見える縁取りがもう少し綺麗な製品が無いか探すのですが、なかなかありません。
トイレを開けるとこのような感じ。
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洗濯機置き場あるパントリー [ハコノオウチ08 ルーフテラスのある家]
今回は洗濯機置き場はキッチンの背面にあります。
3枚引き戸を開くと、一番向こう側に洗濯機置き場があり、手前の2枚分は空き空間となっていて、既成品の食器棚やカウンター収納を置けるようになっています。
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