90年・卒業設計13最終回 [卒業設計]
1990年、卒業時に製作した模型の写真のご紹介は今日でおしまいです.
来週からは何を掲載するか考え中です.
当時、建築模型屋さんで働かなければ、建築家への道は選んでいなかったと思います.
人生何がきっかけになるかわかりません.
90年・卒業設計12 [卒業設計]
「飛び込み営業」的就活の後、一緒にまわった友人は大御所建築家のアトリエに就職.私も希望の建築家の事務所に就職できました.
あれから18年、友人は家業の水道屋になり、自分は建築家になりました.
一緒に就活した友人は、いまでも大切な友人の一人です.
90年・卒業設計11 [卒業設計]
この大きな模型をもって就職活動しました.就職先が決まっていない友人と二人で有名アトリエへ面接に行きます.
前にも書きましたが、大学からの推薦などの一般的な就職活動はしていないので、「飛び込み営業」的に行きます.
一緒にまわった友人にいたっては、卒業設計をやらないコースの人なので、自分で画いた「油絵」を作品として持参してまわりました.
今思えば大胆な就活です.よく先方も会ってくれたものです.
90年・卒業設計10 [卒業設計]
昨日はソネットの早朝メンテナンスでお休みしました.
さて、90年ごろ私が働いていた模型屋さん環境の中にはいろいろな人たちがいました.
半年間働いて、のこり半年放浪旅行へ行っている人(しかも模型製作はスゴ腕)や模型屋で稼いで、冒険ラリーへ参戦している人など、など.
いろいろな生き方があるものだなぁと、当時は感心することばかりでした.
90年・卒業設計9 [卒業設計]
90年当時は、パソコンによるCGが本格的に導入されはじめた時代です.
建築模型の世界では、CG屋さんに仕事が流れて、建築模型が廃れるのではないかという
不安が広がっていました.
あれから18年もたっていますが、今も建築模型屋さんは活躍しています.
建築は3次元の物体.
それを2次元のCGで表現する事と3次元の模型で表現することは、根本的に見せる効果の違いがあることが知られてきたように思います.
90年・卒業設計8 [卒業設計]
この模型のスケールは前に書いたように1/800です.
このスケールが選ばれたのは理由がありまして・・
模型屋で行っていた先のゼネコン設計部で、誤発注であまっていたアクリルケースがありました.
巾50センチ×長さ120センチ×高さ40センチほど.
これをもらえることになり、ちょうどこれに収まるサイズにしました.
模型は透明のケースに入れると3割は見栄えがUPします.
もちろんケース入りで提出し、効果を最大限発揮させてもらいました.
90年・卒業設計7 [卒業設計]
卒業設計の提出期限は2月初旬だったように記憶しています.
設計は12月ごろから始めるため、模型屋のバイトは11月一杯で休業.
まずはスタイロフォームでパイロット版の模型を作るため当時3万くらいした「いずみ屋」のヒートカッターを購入.
独立した今でもこのヒートカッターを愛用しています.
今の学生ならMACでCGを作るのでしょうが当時はありません.図面も模型も手作業の時代です.
90年・卒業設計6 [卒業設計]
巾20mほどの道路を挟んで施設を配置した案でした.
表層に仮設の造形物を取り付けられるようになっていて、ファサードが変化してゆくというコンセプト.
時代とはいうものの、バブルっぽいですね.学生にかぎらず、「すごい形」がもてはやされていた時代です.
90年・卒業設計5 [卒業設計]
ところで、卒業設計製作時に、私自身はいわゆる就職活動をしていませんでした.
最後の課題である卒製を全力で作り、学部で最優秀を取り、その作品を持ってアトリエ事務所に就活でまわる.という方法をとりました.
バブル期とはいえ、夜学出身者には人気アトリエ事務所のハードルは高く、「手ぶら」で乗り込んでも勝算は無い時代でした.
とにかく徹底的に作って、雑誌掲載を勝ち取り、展示会に出品する.
そうでもしないと門前払い確実でした.