SSブログ

造作テレビ台 [オウチ35・日進の家]

18_3362-2.jpg

造作テレビ台です。

テレビ台といってもテレビ自体は壁に掛ける事になりますので、DVD機器類の収納家具です。

ハコの奥行きは30センチほどで、中央の部分のみ壁の奥行き分彫り込んで40センチほどの奥行きとして、機器類が納まりやすいようにしています。

HDMIケーブルは壁の中を通してテレビの裏面とつなぎます。
白のクロスを貼った裏にケーブル取り出しようの穴があり、取り付け時にクロスに穴を開けてケーブルを出してテレビにつなげます。

さて、建築家の作った注文住宅が他と違う点で最もわかりやすいところが、「作り付けの造作家具」でしょう。
建物全体のデザインや間取りはそれぞれの好き嫌いや上手い下手がありますが、作り付けの家具だけはハウスメーカーや地域ビルダーさんの作った物とは大きな違いのひとつです。

建築家が作る家では作り付けの家具類はその住宅のインテリアに溶け込むように素材や仕上げ、寸法大きさ、位置が検討されて作られます。
この家では、白と黒の色分けを家全体のカラースキームの基本としていますので、このテレビ台もそれに従っています。
また、寸法も背景の壁の巾に合わせて決めていますし、箱の中の奥行きも中央の段は壁の厚み分彫り込んで機器類が出っ張らずに薄く収納出来るように考慮されています。

黒と白の面は塗装仕上げで、他のドアや柱や手摺りなどと色合わせを行い同じ仕上げとなっています。
これらの作り付け造作家具は設計の手間や大工の手間も大変かかるのですが、住器メーカーの既成品家具に頼ったハウスメーカーさんの住宅とはひと味違う空間はこのような細かな点の積み重ねで実全するところが大きいです。

石川淳建築設計事務所


nice!(32) 
共通テーマ:住宅

nice! 32