造作テレビ台 [オウチ35・日進の家]
造作テレビ台です。
テレビ台といってもテレビ自体は壁に掛ける事になりますので、DVD機器類の収納家具です。
ハコの奥行きは30センチほどで、中央の部分のみ壁の奥行き分彫り込んで40センチほどの奥行きとして、機器類が納まりやすいようにしています。
HDMIケーブルは壁の中を通してテレビの裏面とつなぎます。
白のクロスを貼った裏にケーブル取り出しようの穴があり、取り付け時にクロスに穴を開けてケーブルを出してテレビにつなげます。
さて、建築家の作った注文住宅が他と違う点で最もわかりやすいところが、「作り付けの造作家具」でしょう。
建物全体のデザインや間取りはそれぞれの好き嫌いや上手い下手がありますが、作り付けの家具だけはハウスメーカーや地域ビルダーさんの作った物とは大きな違いのひとつです。
建築家が作る家では作り付けの家具類はその住宅のインテリアに溶け込むように素材や仕上げ、寸法大きさ、位置が検討されて作られます。
この家では、白と黒の色分けを家全体のカラースキームの基本としていますので、このテレビ台もそれに従っています。
また、寸法も背景の壁の巾に合わせて決めていますし、箱の中の奥行きも中央の段は壁の厚み分彫り込んで機器類が出っ張らずに薄く収納出来るように考慮されています。
黒と白の面は塗装仕上げで、他のドアや柱や手摺りなどと色合わせを行い同じ仕上げとなっています。
これらの作り付け造作家具は設計の手間や大工の手間も大変かかるのですが、住器メーカーの既成品家具に頼ったハウスメーカーさんの住宅とはひと味違う空間はこのような細かな点の積み重ねで実全するところが大きいです。
石川淳建築設計事務所
高窓からの光をリビングへ [オウチ35・日進の家]
リビングから南方向を見た写真です。
10月末の10時頃の光ですので、少し東から射して、段々廻って左の壁に光がぶつかるように廻ります。
南北に隣家が並んだ敷地ですので、南の窓が隣家と干渉しないような考え方で窓をデザインしていて、さらに階段の手前の壁を2階の吹抜手摺り壁より低めにして光を遮らないようにしています。
壁の裏側の階段のスペースとこちら側をグルグルと回れるようなレイアウトになっています。
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吹抜のある1階リビングダイニング [オウチ35・日進の家]
玄関土間から階段の後ろへ回り込むと1階のリビングダイニングです。
広々とした敷地での計画でしたので、今回は1階リビングを提案して、通り抜けのできる土間で東と西のそれぞれの庭とリビングダイニングが繫がりを持てるようなプランです。
階段裏の壁には作り付けのテレビ台を設置。壁にテレビを掛ける予定です。
吹抜の上には南向き高窓があり、リビングへ光を落とします。
こちらは同位置から取った横位置写真です。
右の本棚の裏側がキッチンで、「本棚」はお子さんの絵本などを収納したり、これから小学校へ入ればダイニングで宿題をしたり、という時の収納兼飾り棚的な物になります。
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3本引き戸 開閉 [オウチ35・日進の家]
玄関の3本引きを開閉した写真です。
前面道路まで見通せている玄関土間スペースですが、引き戸を閉めると下の写真のようにプライバシー確保ができます。
同時に気積も区切れるので玄関ドアのある空間を風除室としても利用できます。
框と土間の段差の間は十数センチの高さのスペースがあり、靴をすっぽり収納できます。
この部分だけで家族3人分の靴をすべて収納できました。
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玄関と階段 [オウチ35・日進の家]
通り土間の奧から玄関方向を見ます。
「もしかしたら将来小物を展示するギャラリーやお店ができたら」というお施主様の希望からスタートした土間空間ですが、もしその時が来たら、上がり框の上のフローリングの面に品々を展示したり、階段の段板に展示したり、また左の壁には棚をつけたりするような想定です。
そのため、壁には窓をつけず、白く広い面を確保しています。
右の壁の向こう側は1階のLDK空間です。
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下レール無し3本引き戸 [オウチ35・日進の家]
ファサードの大きな窓に面する玄関ホール部分とその奥を仕切る3本引き戸を開け閉めした写真です。
3枚のハンガー式吊り框(かまち)戸で障子は中空ポリカーボネートを採用。
外の光を白く取り入れます。
床は土間のためレールが凹んでいると砂などがたまるかもしれませんので、レール無しのピン式としています。
玄関土間からリビングが少し見えています。
階段のボリュームの廻りをぐるりと廻れるようになっています。
3枚のハンガー式吊り框(かまち)戸で障子は中空ポリカーボネートを採用。
外の光を白く取り入れます。
床は土間のためレールが凹んでいると砂などがたまるかもしれませんので、レール無しのピン式としています。
玄関土間からリビングが少し見えています。
階段のボリュームの廻りをぐるりと廻れるようになっています。
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玄関あがり框(かまち) [オウチ35・日進の家]
上がり框が玄関土間にそってぐるりと縁取ります。
いつもは土間と1階の段差を少なめにする事が多いですが、今回は座って靴を履くのに丁度良い高さです。
今回は1階LDKのプランで、写真正面の階段で2階の寝室と子供室へあがります。
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通り抜けできる玄関土間 [オウチ35・日進の家]
玄関土間です。
右手の写真の外に玄関ドアがありまして、この写真は建物正面の正方形の大きな窓を背に撮っている写真です。外からの視線をカットするために手前に3本引きの引き戸があり、玄関部分とその他を閉めきる事も可能です。
玄関土間は玄関ドア前から建物裏手までつながっていて、土足のまま裏庭に通り抜けする事も可能。
また、1階の床と土間の段差の間に靴を収納できるようにしてあります。
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玄関ドアはシルバーの製品 [オウチ35・日進の家]
玄関ドアは全体のバランスから大手メーカーの既成品ドアの中からシンプルなシルバーの物を選定しています。
庇(ヒサシ)は大工工事による造作で屋根面は板金屋さんに葺いてもらっています。
庇が既成品だと一気にプレファブ感が出てしまうので、ドアは製品を使っていますが、庇は造作にすることで手作り感を出します。
室内側のドア内観
今はメーカー品でこのようにシンプルな物がありますが、ちょっと昔は変な飾りやモールがついたドアしかなく、やむおえずアパート用の製品をつかったりしていましたが、その点は最近は良くなりました。
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「窓ドア」から通り抜け [オウチ35・日進の家]
正面の開口には引き違いの窓サッシュを入れて、玄関ドアは側面にあります。
内部は玄関土間で、その土間は建物裏側までつながっていて、家の中で土間を通って裏手に出られるようになっています。写真には窓ごしに裏手の窓が見えています。
この正面の「窓」ですが、家の中にいてちょっと外に用事があるときは玄関ドアを使わず、こちらの「窓ドア」から出入りができて便利、とお施主様から好評なご感想をいただきました。
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