スネリウススクール 校庭側写真など [オランダ建築旅行]
W.M.デュドック設計のスネリウススクールつづきです。
Rのガラスブロック外壁の足元は・・
ガラス面より足元巾木部分を引っ込めてあります。
というよりもガラスブロック面がレンガ面より出ているのですが、ガラスの加重をそのまま直下にもたせず、持ち出しの部位で支えて地面と縁を切っているところがさすがです(歴史上の建築家に私のような若輩物が言うのもなんですが・・)
窓のスチールサッシュの割り付けも繊細で綺麗です。
サヴォア邸と同世代の建物ですが、あちらは全部白いので必要ないのですが、こちらは仕上げ材の見切り方が巧みで綺麗です。
校庭側に廻ります。
出窓のディテールも綺麗。
水平の庇と塀と縁の切れ方が効いています!
レンガ仕上げの外壁の厚みに注目です。
足元の方が引っ込んでいるところを見るとレンガは意匠で貼ってあるのでしょうか。
あまり文献やネットで情報や写真が無い建築ですが、見に来て正解。
とても丹精で綺麗でした。
スネリウススクール W.M.デュドック設計 [オランダ建築旅行]
ノーダベフラーフプラーツ墓地から自転車ですこし南下すると同じW.M.デュドック設計のスネリウススクールがあります。
1932年竣工
ネット検索などしても、まず外観は出てこない日本ではマイナー建築です。
1932年といえばル・コルビジェのサヴォア邸が竣工したのが1931年ですから同じ時代に完成した建築です。
コルビジェと違い、垂直と水平のデザインが合わさっています。
Rの外壁とガラスのカーテンウオール風窓、そしてレンガの壁、水平の庇ディテールなど、見所満載の学校建築です。
ヒルフェルスムの墓地建築 室内 [オランダ建築旅行]
W.M.デュドック設計の墓地施設、この日お葬式は行われていませんでしたので窓から室内をのぞいてみました。
ホールは明るく、お葬式のイメージとは違った印象の空間に感じました。
こちらは自転車置き場の屋根。
スラブ自体に小梁が格子状についた物を長手の大梁に乗っけているようです。
※1月10日から平日はハコノオウチ10の竣工写真をUPします。
ヒルフェルスムの墓地建築 [オランダ建築旅行]
W.M.デュドック設計の墓地施設の続きです。
卵色の外壁の建物のピロティをくぐると墓地に入れる構造です。
屋根と壁の見切りに青と白のタイルを交互にはめ込んであります。
ピロティを支える柱にも頂上に同じ白と青のストライプがはまっています。
日本の白と黒のお葬式の幕「鯨幕」みたいな感じなのかもしれません。
こちらはピロティから奥まったところにある開口。
出棺などを行うのでしょうか。
墓地内側からの外観です。
ちなみに、W.M.デュドック自身の墓もこの墓地の中にあるそうです。
※1月10日から平日はハコノオウチ10の竣工写真をUPします。
ノーダベフラーフプラーツ(Noorder Begraafplaats)墓地 [オランダ建築旅行]
正月休み中(1月9日まで)は建築オタクのためのオランダ建築旅行の様子をお送りします。
ヒルフェルスムメディアパーク駅の東側の地区にある墓地です。
メディアパークから自転車で10分ほどでこれます。
住所
Laan 1940 1945 2, 1222 Hilversum,
Noorder Begraafplaats墓地の施設の設計はW.M.デュドック 1929年竣工
有名なヒルフェルスムの市庁舎の設計者と同じです。
ちなみに、MVRDV設計のヴィラVPROはW.M.デュドック賞というのを取っているそうです。
後にUPしますヒルフェルスムの市庁舎と同じ卵色の外壁が「白」と違った清楚感をだしていました。
アルト発見!
ヴィラVPRO [オランダ建築旅行]
MVRDV設計のヴィラVPROです。1997年竣工
TOTOの建築ガイドを見ながら行きましたが、前の部分(写真の看板の部分)は増築されていました。
地下に下りるようにエントランスホールが増築されているようです。
うねってる床を下から見上げます。
さて、メディアパークを離れて次はヒルフェルスム市庁舎の設計者のW.M.デユドックが設計した墓地の施設を目指して自転車で移動します。
オランダ視聴覚研究所 [オランダ建築旅行]
ノイトリングス・リーダイク・アーキテクテン設計のオランダ視聴覚研究所です。
2006年竣工とのことで、外壁をカラフルに飾る手法がもう10年以上前とは、時間のたつのは早いです。
外壁のカラフルな模様は型硝子に立体的につけられてダブルスキン式でした。
外には昔の中継車が飾られています。
室内の様子
オフィスやスタジオは地下に作られているようです。
外の水盤に向いてカフェがありました。
階段式の座席です。
MVRDVのRVUオフィス [オランダ建築旅行]
2017年元旦の記事は5月に行ったオランダ建築旅行の様子から。
昨日に続きヒルフェルスムの建築を見て回ります。
さて、宿泊先のHebly Hide Awayさんで自転車を貸していただき、テレビ関係の建築が集まったメディアパークへ向かいます。
道路を自転車で進むと、緑の丘が盛り上がり、真ん中に小道が開けています。
これは・・・
横の側道を下りて行くと・・
MVRDV設計のRVUオフィスでした。
メディアパークの裏側から進入したようで、一端表の通りに出て正門から攻め込むことにしました。
ヒルフェルスムのHebly Hide Awayに宿泊 [オランダ建築旅行]
2016年最後の記事は今年行きましたオランダ建築旅行の様子から。
ユトレヒトに4泊したあとはヒルフェルスムという町に移動して2泊です。
この町には沢山の見たい建築があり、WEBで見つけたHebly Hide AwayさんというB&Bに宿泊しました。
ヒルフェルスムの駅からバスで10分ほど行った緑豊かな住宅地の中のB&Bでした。
http://www.heblyhideaway.com
ラピュタに出てくる空中庭園のような緑の鮮やかさです。
母屋の庭の中に建っている別邸で、サニタリーとリビングと寝室がありとても美しいです。
オーナーさんは日本に駐在した事のある元銀行マンのおじ様で、フレンドリーな上、日本びいきで室内には日本で購入した「出島」やお相撲のポスターなどが貼られています。
前にも書きましたが、オランダの近代建築を見るのと同時にB&Bに泊まることで、こちらの一般的な住宅も知ることができます。
さあ、宿を基地にヒルフェルスムの建築を見て回ります。
ベルフポルダーフラット [オランダ建築旅行]
ツリーハウスからトラムの25番で北上してロッテルダム駅の北側へ移動しました。
そこにあるのがブリンクマン&ファン・デル・フルーフト設計の1934年竣工の集合住宅です。
設計者はファン・ネレ工場やホーブ邸・ゾンネフェルト邸などと同じ設計者です。
(ファンネレ工場→http://jun-ar.blog.so-net.ne.jp/2016-10-27-1)
可動式の庇がベランダの軒天に収納されています。改修はしているでしょうが、おそらくスチール製と思います。竣工から80年以上もたっているのに使用可能とは驚き。日本なら変なアルミの既成品にとりかえられてしまっている事でしょう。
低層棟がエントランスホールと郵便受け室になってました。
スチールサッシュの方建てが綺麗なこと。
昔の公団住宅を思い出します。
ガラスの階段室ファサードが美しい。
歴史的建造物です。という案内がありました。
高層住宅のプロトタイプとして設計されて、当時としては高価なエレベーターをつけているのも特徴との事で、これを量産して立てる予定があったそうです。ここでは1棟ですが、これを元に高層積み上げ式の集合住宅を全土に作って行ったとの事。(丸善 オランダの近代建築 山縣洋氏著から)
日本の公団住宅も引用しているのではないでしょうか。良い意味で工業製品化された美しいディテールが満載です。
内部には入っていませんが、ガラスにピッタリくっついて撮影させていただきました。
郵便受け室が右に見えます。
地下があるようですが、ボイラー室か何かでしょう。