狭小9.6坪の住宅 お施主さまからの手紙 [オウチ11・9.6坪狭小住宅]
先日、2009年竣工のOUCHI-11のお施主様にご招待されてご自宅へ伺いました。
ご夫婦とお食事をして、お手紙をもらいました。
お手紙は家に対する思いをつづっていただいたもの。
公式WEBの「住み手の感想」にも掲載させて頂きました。
石川さま
拝啓 日増しに暖かになりましたが、朝晩はまだ寒い毎日です。 石川さま、事務所の方々にはその後もお変わりなくご活躍のことと思います。
竣工2か月前に海外赴任の辞令が出て竣工1か月後には中国へ赴任し、新しい家は一時帰 国時に利用する別荘になることは報告していたと思います。 それから日本へ転勤になり帰国し、もうすぐ住み始めて 4 年が経過しようとしています。 日々暮らしていく中での家への思いを少しお伝えできればと、お手紙差し上げました。
実は、白をベースに黒を効かせたモノトーンは好きなのですが、かっこよすぎて落ち着か ないのでは??と多少不安に思っていました。が、フローリングに温かみのある節ありの木材 を選んでいただいたことで、色と質感が絶妙にミックスされ抜け感があり、とても居心地 のいい、くつろげるリビングダイニングになりました。
それに東側の壁が黒、西側が白の 塗り分けは意外性があって新鮮でした。 そこから直接会話できる距離でつながる片側はパソコンルーム、もう片側はキッチンとコ ンパクトな生活空間ですが、高く取られた天井と2つの天窓からの自然光で圧迫感があり ません。
取り付けられた造作家具や収納も機能的で使い勝手よく快適です。 ロフトに入口とは別の黒い飾りドアを作ったところは、石川さんらしい遊び心ですね。そ のドアがリビングダイニングからパソコンルームの上部に見えるので、訪れる誰もが「あ のドア何?」って質問してきます。
シンプルなのに存在感を放つ外観もお気に入りのうちのひとつです。 まだまだありますが、この辺で...。
気恥ずかしい小さい敷地だったのですが、友達を呼びたくなる、おしゃれな家になったの は石川さんに出会えたおかげです。設計依頼してほんとうによかったと思っています。 この先も住み続けてもっと愛着の湧くそんな家にしたいです。
それと、中国から連れて帰ってきた紅い物たちをさりげなく飾っています。紅色は主張が 強いですが、差し色ということで...。お許し下さい。でも意外とマッチしていると思いま すよ。
ただの感想文ですので返信不要です。 これからも石川流センスが光る遊び心あふれる OUCHI を設計し続けて下さい。
施主・Kさま
石川淳建築設計事務所
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東京都中野区で住宅の設計を中心に行っています。
シンプルな住宅デザインが得意でイエ型の「OUCHI」シリーズと箱型の「ハコノオウチ」を作っています。外観は無駄を省きながらデザインされた白の外壁に、考え抜いて窓の配置を行い、内部のプライバシーを最大限確保しながら設計します。また内部はスキップフロアや地下室、ロフトといった立体的な空間構成を取り入れ、都市の住宅ならではの厳しい敷地条件をクリアしながら自然採光と自然換気を獲得した住空間を提案しています。また、猫や犬と住む家の作例も豊富にあり、テレビ、雑誌等で紹介されております。さらに近年期待の高まるデザイン性の高い二世住宅への改築、増築、リフォームなども設計しております。