自然光届く地下の寝室 [オウチ30・光を楽しむ家]
地下の寝室です。
木ルーバーの裏側にあたり、日中ならこのように自然光が届くことから照明無しでも一定の照度が取れています。
ルーバーの裏側には硝子のパーテーションを設け、乳白フィルム貼りとしていて、うっすらと影だけ見えるようにしてあります。
地下部分は当然ですがコンクリート造ですので、一部柱をコンクリート打放シの仕上げとし、天井はコンクリート直天井として室内高さを稼いでいます。
右の框ドアの先は納戸になっていて、硝子部分は「かがみ」を貼った姿見です。
石川淳建築設計事務所
地下寝室前・階段室から光を落とす [オウチ30・光を楽しむ家]
地下の寝室前です。
階段室を1階から降りて、踊り場的なレベルで主寝室へ入り、さらに手前方向の下階へ下りるとAVルームにつながります。
ルーバーは地下から2階の天井までつながっていますので、長いところで全高8.9Mにもなりルーバーの南側は階段室、北側が寝室やAVルームとなっていて、階段室の光を各室へ演出しながら届けます。
写真上部は2階の透明ポリカーボネート床越しに天窓の空が見えています。
階段はスチールササラ板に木の段板を挟んだ形式で、蹴込み板は無しのデザイン。
階段の向こう側の照明が付いているところは書斎コーナーとなっていて、以前設計した「旗竿敷地の地下付き住宅」の階段下書斎のようにしてほしい、とお施主様からリクエストを頂いたものです。
(2006年のブログ記事→http://jun-ar.blog.so-net.ne.jp/2006-05-10)
こちらが階段室部分の設計図です。
寝室ドア前から見上げると、右中の玄関ポーチからの光も届くように設計しています。
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木製縦ルーバー・施工写真 [オウチ30・光を楽しむ家]
階段室(といっても部屋として区切られていませんが)と廊下の仕切を木製縦ルーバーを使って仕切っています。裏側が地下への階段、手前は1階の廊下です。
縦ルーバーは105mm×25mmで白の拭き取り塗装としています。
ピッチがばらばらにならないように木の丸棒で串刺しにして固定してあります。
縦の木ルーバー越しに光が入り、美しいグラデーションが出ます。
和を感じもしつつ、和風でもないデザインです。
こちは2階のルーバー施工中写真。
階ごとに分けて、組み立てていきます。
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地下の寝室へ階段を下りる [オウチ30・光を楽しむ家]
リビングから階段を下りて地下の寝室へ向かいます。
写真の上は透明の床を張った2階のリビングの廊下部分で直階段を下りて、廊下をぐるりと廻って写真の位置から地下へ降ります。
「光を楽しむ家」とタイトルを付けているように、天窓やリビングのバルコニー、玄関ホールからそれぞれの光が時間や季節、天候によって少しずつ違ってはいります。
隣家の植物の影を借景している横連窓。
防火サッシュの必要から、スチール製の網入り硝子に乳白フィルム貼りとしています。
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キッチンから見るリビング [オウチ30・光を楽しむ家]
キッチンから見たリビングです。
左のレンジのさらに左が冷蔵庫置き場。
作り付けのダイニングテーブルは人造大理石貼りで、お子さんと二人でサッと済ませる朝食などはここを利用します。
ペンダント照明の下がっているあたりにダイニングテーブルを別に置いて、そちらがメインのダイニングとして利用しますが、こちらの人造大理石のテーブルは、朝食程度のほか、パソコンのスペースとして利用するのと、お料理の盛りつけなどのスペースとして使います。
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オーダーキッチン [オウチ30・光を楽しむ家]
キッチンはリビングの隅で壁付け配置です。
奥様とオーダーキッチン屋さんと色々相談した結果、壁にキッチンを付けて、リビング側に冷蔵庫とコンベックを収めて、テーブルを配置して、パンをこねたり、パソコンを置ける配置にしました。
白で統一したキッチンですが、天板、レンジフード、壁付けの棚はステンレス製として揃えています。シンクは「50度洗い」ができるように二つに分かれていて、水栓がどちらにも首振りで対応。
キッチンの扉は白の塗装仕上げで、半艶仕様。大工工事の造作収納も現場塗装ですが白の艶消し塗装で合わせています。
階段方向を見ます。
木ルーバーのある廊下側を廻ってリビングへ出る動線となっていて、キッチン側の壁に並びで収納を作り付けています。
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壁面収納のあるリビング [オウチ30・光を楽しむ家]
当初テレビを木ルーバーの壁に「吊る」案を考えていていたのですが、リビングの収納量をUPしましょうとの打合せの中で、北面の壁を全面壁面収納にして、その中にテレビも収める事にしました。
壁の引っ込んだ部分にテレビを壁掛けに、下台部分にHDレコーダーなどを収めます。
壁面収納左下の床際の横スリット開口は自動掃除機ルンバの格納庫です。ここから発進してリビングを掃除します。
キッチンは奥の壁に向かって付けたタイプでリビング側には「パソコン台+作業台+簡易食卓」の白の人造大理石テーブルを作りました。
黒の壁の裏側は家電とオーブン収納、冷蔵庫の収納となっています。
キッチン並びの壁面収納の上部にはエアコンを収納し、下は食器類のスペースとなっています。
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バルコニーとリビングを近く [オウチ30・光を楽しむ家]
一般的に屋上バルコニー的なご要望が多いですが、建物屋上のバルコニーをはたしてどれくらい利用するものでしょうか?洗濯物干し場には使えますが、お子さんを遊ばすにも目が行き届かず心配です。
やはり、リビングから見えるところに小さくてもバルコニーがあると、植物を飾って見たり、ちょと出てビールを飲んだり、と、生きた場所になると思います。
また、隣家の目が気にならない壁の工夫がしてあると、窓にカーテンやブラインドも付けずに、バルコニーに開放して生活することができます。
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リビングバルコニードアの工夫・月が見え [オウチ30・光を楽しむ家]
バルコニーへの入り口ドアです。
アルミの框ドアを使用していますが、「見えがかり」が美しくないのが既製品ドアの厳しいところです。1階の廊下の框ドアも同じくですが、室内側に木製の框網戸を付けてドアにかぶせて、全体と調和した姿になるように工夫しています。(手前左に開いた状態の網戸のこと)
囲まれた庭になりますので、周囲からの視線もはいらず、プライベートな空が見えます。
奥様からもらったメールと写真で、
夕食中、前の席に座っていた息子に「ママちょっときて」と言われて「食事中だから後にして」と言ったら「お願いだから、ここに座って」と言われしかたなく動くと・・・お月さまが綺麗!
東京の住宅地でも自然を感じてもらえる家を設計できたなあと感じた一コマです。
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インナーバルコニーと透明床 [オウチ30・光を楽しむ家]
光を楽しむ家「オウチ30」の2階リビングです。
外観ファサードにあった硝子の窓のように見えていた場所がこのバルコニーです。
2階のリビングの東端にあり、床はデッキを敷き込んであります。
道路から内部が見えないように硝子のスクリーンにタペストリー帳飛散防止フィルムを貼り、その内側をバルコニーとしていまして、屋根は無く空が見えています。
バルコニーの左側に出入り口があり、室内側の床は透明ポリカーボネートの床としています。
バルコニーから入る光は、この透明床を通して、下階の子供室、玄関吹抜、地下のAVルームへと導かれます。
バルコニーは木製ルーバーの向こう側にも繫がり、階段室へ東の午前の光を下階へ落としています。
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