用賀Aフラット 中庭 [早川邦彦氏の建築]
私の師匠だった建築家の早川邦彦氏の設計による世田谷にある用賀Aフラット。
写真は網入りガラス越しの写真で網の陰が入ってましてスミマセン。
早川氏の集合住宅の真骨頂はなんと言っても共用部分の提案。
ブリッジを飛ばすことで各戸の主要出入り口と東京都安全条例の窓先空地の避難路を中庭の巾でエリア分けしています。東京以外の設計者にはピント来ないかも知れませんが、東京での共同住宅の設計は「窓先空地」との戦いです。
窓と手摺りはスチールサッシュで特注製作されていて、担当者のセミ同期氏と先輩の入魂の一作です。
中庭の真ん中にには地下の共用ホールへの楕円平面形のガラスのエントランスがあります。
用途は音楽ホールで、「アーティストが集まって住む」というコンセプトの元作られました。
周囲はガラス壁のみで「マッシュルーム型の柱」で屋根スラヴを支えています。
置かれている椅子とテーブルも竣工時に選んだ物だと思います。
たしか「ペリカン」という椅子です。
石川淳建築設計事務所